この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第1章 恋の訪れ
 母が問いただしたところ、父は重い口を渋々開いた。七福はかつて両親と共に夜逃げしたのである。二十一年前、職人だった七福の父親は酒代にゆきずまり、娘を売った。二歳違いの妹はわずかばかりの金と引き替えに遊廓に売られ、それでも借金が返せなくて一家はある日突然、かき消すようにいなくなったのだ。
 その話を聞くなり、母は絶句した。飲んだくれた挙げ句、我が娘を妓房に売り飛ばすような父親を持つ七福がその後、どのような人生を辿ったかを悟ったに違いない。
 母にはその時、既に殊の顛末のすべてが見えていたのだろう。頭を抱えるようにして座り込んだ母は、〝哀號(アイゴー)、何てこった〟と、うわ言のように繰り返していた。
/377ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ