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夜明けまでのセレナーデ
第9章 サンドリヨンとワルツを

「薫さん…」
打って変わって優しい眼差しで、絹を見つめる。
「…絹さん。
どうやら絹さんの幸せは、姫宮様として生きていくことではないようですね」
「…薫さん…私は…」
琥珀色の瞳が、慈愛の色を深くする。
「僕がもし、恋人と出会っていない世界に生きていたら…成田くんに決闘を申し込んでも貴女を僕のものにしたよ…。
きっと…多分ね。
貴女はそれくらい魅力的な女性だ。
…でも、ここはその世界じゃない…。
僕たちは、現実の世界を生きているのですね…。
…だから、成田くんと幸せになってください…」
薫は絹に歩み寄り、その白い額に敬愛を込めてキスを与えた。
「ああっ!」
龍介が叫んだ。
「狭量なロミオめ」
睨みつつ、穏やかに誠実に告げた。
「絹さんと二人で、幸せになってくれ」
打って変わって優しい眼差しで、絹を見つめる。
「…絹さん。
どうやら絹さんの幸せは、姫宮様として生きていくことではないようですね」
「…薫さん…私は…」
琥珀色の瞳が、慈愛の色を深くする。
「僕がもし、恋人と出会っていない世界に生きていたら…成田くんに決闘を申し込んでも貴女を僕のものにしたよ…。
きっと…多分ね。
貴女はそれくらい魅力的な女性だ。
…でも、ここはその世界じゃない…。
僕たちは、現実の世界を生きているのですね…。
…だから、成田くんと幸せになってください…」
薫は絹に歩み寄り、その白い額に敬愛を込めてキスを与えた。
「ああっ!」
龍介が叫んだ。
「狭量なロミオめ」
睨みつつ、穏やかに誠実に告げた。
「絹さんと二人で、幸せになってくれ」

