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夜明けまでのセレナーデ
第3章 Tango Noir 〜禁じられたお伽話〜
青山はしなやかな動作で、上質なツイードの上着を脱ぎ捨てた。
絹擦れの音が響き、ネクタイが外される。
仕立ての良いシャツを脱ぐ音…そして、ベルトを外す冷ややかな金属音が続く。
…瞼を閉じていても、気配で判る。

…やがて…

「…眼を開けてごらん。紳一郎くん…」
耳触りの良い低音のベルベットボイスが聞こえた…。

…恐る恐る瞼を開き…眼の前の光景に息を飲んだ。

…小麦色の如何にも手入れが行き届いた美しい上質な鞣し革のような肌、四十代とは思えない引き締まった逞しい筋肉質な身体は趣味の馬術とクリケットの賜物か…頑強な腰は着痩せするのか、着衣姿では分からなかったものだ…。
…そして…豊かな濃い叢の下に天を仰ぐように屹立した男の大振りの牡…。
…それは、十市のものほど長大ではなかったが、鋭い剣にも似た鋭利な雄蕊であった。
…その切っ尖から欲望の樹液が溢れているのに、紳一郎は眼が釘付けになる。
青山は常に大人の余裕に満ちた洗練された紳士であった。
その彼が、劣情をあからさまに示している様子に、思わず心臓が高鳴り、呼吸が乱れる…。
しかし紳一郎は、そんな自分を恥じた。
…僕は…何を…。

貌を背けるその顎を捉えられ、上向きにされた。
「…よく見てくれ…。
これを…私を受け入れられるかな…?」
手を取られ、硬く勃ち上がっている性器を握らされ、紳一郎はぞくりと背筋を震え上がらせた。
「…い…や…」
どくどくと熱く脈打つ男の牡…。
十市のものとは、色も形も…肌触りもなにもかも違う…。
…それなのに…この甘狂おしく疼く感情は…。

「…触ってくれ…そう…もっと強く…ああ…きみの手は…ひんやりと冷たくて実に気持ちがいいね…」
手を重ねられ、淫らに動かされ、紳一郎は激しく抗った。

「…ああ…いや…だ…こんな…」
背後の十市に救いを求めようと振り返る。
…しかし、十市は深い哀しみのような諦観のような…そして、愛のような眼差しのままであった。

…次に十市の唇から漏れた言葉は、紳一郎を更なる窮地に立たせた。
「…坊ちゃん、脚を開くぞ…」
「…十市…!」

ブランケットが無情にも取り去られた。
幼児のように後ろから十市に腰を抱かれ、太腿から大胆に脚を開かされた。
…紳一郎は、生まれたままの一糸纏わぬ姿を青山の前に晒したのだ。
「…いや…だ…見ない…で…」
紳一郎は唇を噛み締めた。






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