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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第8章 新たなる人物…
綾香が春樹の唇を噛もうにもやった事がない為に何度も相手の唇の先をかすめる。
それをキスが楽しいと春樹に勘違いされたのか舌を彼女の口内に入れられ吐き気さえともなう。

口の中をまるで探られるよう…
気持ち悪い…

『僕とのキスが楽しいとはね、笑える、このゲス女』
キスをしながらもそう言う。

『…楽しくなんか…』
吐きたいのに吐けない気持ち悪さで顔色が悪くなる。

『忘れ物、わすれも…』
その時近くを通りかかった生徒が綾香らを見て階段を上がってく。
その女子生徒は2分ほどしてテニスラケット・カバンを持ちまた2人をじっと見て冷やかした笑いをする。
「あの人じゃん、っていうかこの2人やりたいだけ〜?中川くん可哀想〜」

なっ…
あたしは被害者なのに…
この人テニス部?
あたしと宮川くんとは何もないの…
お願い、何も言わないで…

再び誰かが通るがそそくさと離れていく。
「あの人、廊下で喧嘩してた…あたしは関わりたくな〜い」

誰も助けてはくれない…
誰も…

綾香は希望も何もない表情で春樹を睨んだ。
首すじに移りかけていた彼は首すじへキスをしようと視界に入った彼女の目つきに行動をやめた。

『なんだ、その反抗的な顔、気にくわねぇっ……冷めるんだよ、シケたクソ女っ』
春樹がそう言い綾香を突き飛ばした。

彼女は床に転がり春樹は1年教室へと歩いてく。

『ねぇ僕とセックスしねぇ?』
『あはは、マジ?いいよ』
『消化不良だから遊ばせて』
『キス止まりならいいよ〜』
『受験受験で憂さばらし〜、話せるあんたさ』
そんな会話が静まりかえった校内にこだまするよう。

モノ好きな生徒?
この隙に早く学校から出てしまおう…

綾香は部室にも行かず中川を待つ事なく帰っていった。

その夜中川から電話があったが気まずく、ラインがくる。

『なんで俺を待ってなかったの?なんかさ女子が俺を指差して可哀想とか理由わかんない事言ってたけど関係ある?』

言えない…
忠告されたのにまたキスとか…

綾香は部屋の鏡で首すじを確かめ頬をなでた。

お母さんお父さんには転んだって誤魔化したけど頬を打つ転び方って不自然よって心配されたけど…
茶髪くんにも同じ手は通じないかもしれない…
明日問い詰められる?


✿ ✿ ✿

案の定、中川は朝練を早くきりあげ綾香の教室までやってきた。

『答えろよ』
怒っている。
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