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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第8章 新たなる人物…
✿ ✿ ✿

その後、時は過ぎ夏休みに入った。


綾香は中川から瑞穂大進学希望により次期キャプテンの誘いは荷が重いとAに断ったと聞かされ安堵する。

テニス部の試合を考慮し夏休みの宿題や中川への勉強も試合前はなく試合に専念してほしいという配慮からだ。

綾香は中川の試合を家族で応援し勝利で終えた彼の元にタオルとお弁当を差し入れる。
『茶髪くんの家族は応援には来ないの?』
あたりを見回す。

『…家族なんて来るわきゃないだろ、言わなくてもわかってるくせに、俺には成さんがいるから』
もらったタオルで汗を拭う。

茶髪くんの家庭環境を思えば来てない事くらいわかったはず…
ごめん…

ボールを追いかけて走る姿がとてもまぶしく羨ましい…
あたしもそんな風になれたら…
小さな頃は運動神経がいい直人兄が羨ましく思った事もあった…

『綾香、あげる』
彼は青のリストバンドを手首から抜いて彼女の手首にはめてやる。

『わぁ、ありがとう』
彼女はリストバンドを撫でて彼を見やり嬉しそうに笑った。

その後ろでのり子や稜が顔を見合わせ微笑み、綾香は両親を振り向いて恥ずかしくなった。

『もったいないな、中川くんのこんな勇姿を見ないなんて…僕も観戦してたらテニスやりたくなった』

『お父さんっ』
のり子、綾香が苦笑する。

『やりたいです、俺も森部さんと』
彼は嬉しそうに笑った。

そんな夏休みのとある1日。
実の両親は応援には来ずに彼女の両親が彼氏の試合に応援に来るという、不自然ではなく森部家と中川悠哉が自然体でありのままにふれあえるつきあい。

✿ ✿ ✿

夏休みが終わりすぐにどの学年もミニテストがあった。
綾香の点数は安定の90点だが中川は70点をとっていてなによりも綾香は嬉しく両親に報告し、のり子、稜も綾香と同じくらい喜んだ。

『家でお祝いするから日曜期待していて、お母さんケーキ焼くって』

『いつもの飯で俺充分嬉しいから気を使うなよ』

『だって70点だよ、先生にも褒められたって聞くと嬉しくなっちゃうから〜』

『…大げさだな』
だけどカンニングしたのか?って先生から言われていた事を思いかえせば彼は嬉しい声を隠せない。


日曜。
森部家は朝から慌ただしくのり子は中川をもてなす為にムースを作り冷やしショートケーキを作る甘い匂い。
稜と綾香は寿司を買いに行っていた。





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