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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第9章 分岐点
3年の秋は受験の追い込みにかけてクラスでもピリついて休み時間ともなれば大学の話や塾の話になって、みんなそれぞれ受験への進み具合が気になるようだ。

『唯は遥斗くんと一緒の大学…一緒の塾で羨ましい…』

『一緒に受けようって言うから大学、遥斗の行きたいとこあたしの候補に入ってたからびっくりっていうか嬉しいっていうか、いざという時頼りになるの』

『…そうだよね、一緒だとそうだよね』

『綾香もあたしらと勉強混ざりなよ、行く大学は別だけど』

『ありがと』

だが一緒に混ざり図書館で勉強すると前に座る唯と遥斗をみると互いに教えあいをしている。

あたしお邪魔かな…

3年は秋になると部活もなく部活だった数時間をそうやって図書館等で過ごす。
そんな土曜、綾香は唯らと別れもう一度学校に戻りテニス部の練習を見ていた。

中川の側にひとりの女子がいて、タオルを渡している。

『自分のあるしいらない』

『拒否らないでよ〜、先輩のは嬉しそうに受け取る嫌な人っ、ほら拭きなよ汗かいてるじゃん』
可愛目の女子がタオルを押し付ける。

誰…?
茶髪くんやけに親しげ…
見なきゃ良かった…
来なきゃ良かった…

『綾香っ、もう少し待ってて』
中川は遠くの綾香に気づき大きく手を振りタオルを女子に返していた。

30分後、綾香は着替えた中川がこっちに走って来るのを待っていた。

さっきの女子は?
どういう…
だけどこうして来てくれる事に嬉しさも…

『稜さん迎えに?バス?』

『お父さんだけど、残業で遅れるって』

『迎えに来るまで俺もいるよ』

『…茶髪くんさっきのタオル…』

『何?タオル?』

『…モテるんだね…』

『…何言ってんだよ』

薄暗くなり始めの誰も居ない公園へと向かっていた。

『受験もひとり…なんだか淋しい…』

『稜さんがいるじゃないかよ、淋しくなんかないだろ』

『お父さんはいる、お母さんもいる、直人兄もいる、唯も…でも唯と遥斗くん2人で勉強しているのみたらあたしお邪魔かなって…あたしだってわからないとこあったりするし…タオルなんか見ちゃうとあたしのけものかなって…』
泣きそうだ。

『……何、言ってんだ……贅沢なんだよ』
何かを察した中川。

『…贅沢、言いたいなら言って…、だけど不安なの…瑞穂大なんてお父さんじゃないし直人兄でもない…だから…』

不安を取り除いて…
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