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第5章 似ているから惹かれ合う

●中川が保健室に来ていた事。
●中川が綾香をお姫様抱っこして２年の教室がある２階まで運んだ事。

親切なだけと言う綾香に唯はそれだけ綾香を見てる、だから中川は綾香が好きなんだと羨ましがった。

中川で良かったかと聞かれ綾香は嬉しいと思えトクントクンと心拍数が速くなるような胸の高鳴りを感じた。


中川を意識する、、、。
抱き上げた腕がたくましいとか、使ってるシャンプーの香りとか制服を通じて感じた体温とか、綾香はそれらを思い出しなかなか眠れなかった。

茶髪くんがあたしを好き？
嫌じゃない、、心が弾む。
茶髪くんが望むならあたし家庭教師をやってみようかな。



次の日、
いつものように朝練でお弁当を渡す手が少しだけ震えた。

『家庭教師あたしでいいなら、、、』
声が小さくなる。

『やったあ、サンキュー！』
中川は両手を上げるとラケットがカランと地面に落ち素早く拾いお弁当は落ち着いて受け取っていた。

『頭悪い俺をよろしく、先生』
今まで真面目だ優等生だとからかわれ真面目な優等生だからと放課後に誘われなかった寂しさ、休憩時間にもいつも１人だという様子から親しい友達等唯と慎吾以外いなかった。

綾香は不真面目さをやってみたかった。
夜まで友達と仲良く喋って遊び少しくらい羽目をはずして良い子だというとっつきにくさを取り去りたかった。

頭悪い俺をよろしく？
茶髪くんあたしでいいの？

綾香は茶髪くんの先生でいようとうなずいた。