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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

「え、え……えぇーー!?」
「キス1つぐらいでなにを騒ぐ、契約には代償が必要だ、キスでお前を隠してやるんだ安い代償だろう」
「わ、私のファーストキス……」
「ほぉ、キスすらしたことがないとは、随分と純情だなエイミス」

 私にとってファーストキスは重要なの、余裕顔でそんなこと言わないで欲しいわ。
 でも、とうとうしちゃった男性とのキス、一瞬だったけど私とは違う唇の感触。
 思い出すだけで、顔から火が出そう。

「真っ赤だぞ」
「よ、余計なお世話よ」
「そんなに俺のキスが良かったか? ファーストキスを奪ったのは役得だな」

 だからそんなに面白そうな顔をしないでよ、ファーストキスは好きな人となんて思っていたのに、ルーキフェルのバカ!

「もう少しするか?」
「……え?」
「キスだ、大人のキスってのを教えてやるよ」
「ちょ、いや……」

 私の後頭部に手を回し、ルーキフェルの唇がまた私の唇に重なった。私より厚みがあって熱い唇、触れては離し少し角度を変えて再度触れてくる。

「……あ」

 間近にある深紅の瞳が細められ私を見ているの。何度も何度もキスをされ、顔だけじゃない体中まで火照っている感じ。
 こんなキスは知らない。そもそも初めてキスしたんだもの、知るはずないでしょう。

「これだけでエロい顔をするな」
「これだけ?」
「大人のキスはここからだ」
「!?」

 軽く息苦しくなり唇を開いたら、そこからルーキフェルの舌が私の中に忍び込む。
 驚いて自分の舌を引っ込めたのに、ルーキフェルの舌はそれを追い掛け、私の舌はルーキフェルの舌に絡みとられてしまったのよ。

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