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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第4章 思案と困惑~ルーキフェルside

 翼を隠せばほぼ人間に見える俺の姿。1つだけ赤い瞳がネックになるが、適当に色を変えてしまえば済む。大概は黒にしてしまうがな。
 その姿で行くのは、そこそこに大きく発展した国。デカいというのは見つかりにくい、そして欲求解消の場所も多数存在する。

「さほど変わらんな」

 前にこの場所を訪れたのは何年前だったか。そも人間と神々では時の経過が違う。俺が数年と思っていても、下界では数十年経過していることも多々ある。
 だがこの場所は、ほとんど変化を見せん。女や奴隷を売り買いする色街、多少建物が変わろうとも、人間の欲にまみれた場所はどこまでも存在し続けるもの。
 俺の中にある悪魔の心が満たされる場所とも言う。

「あーら、いい男。
どう、私を買わないかしら?」
「ふん、化粧で歳を誤魔化すような女に、興味などない」
「っ! あんた最低!」
「勝手に言ってろ」

 俺にも好みというものがある、一定年齢以上は興味すら湧かん。どちらかと問われれば、大人になりかけか大人になりたての女、そんなのが俺の好み。
 その点、エイミスは俺の好みに合ってはいる。大人だが男を知らない体、快楽すら未発達で遊びがいがあるのは確か。……それ以外の感情などはない。

「娼館より、奴隷のほうが当たりがあるか。貧弱なのは要らんが」

 視点を変え奴隷市場に向かえば、今日は大々的に奴隷の競りが行われるらしいと聴こえて来た。こいつは当たりだな。

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