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夜の営みを10倍楽しく過ごす方法
第6章 よしえ(40歳)
「どうしてダンナがかわいそうだからと言うのかって…アタシとダンナがお見合いで出会った時…ダンナには…ちっちゃいお子さんがふたりいたのよ…当時2つと生後間もない赤ちゃんを抱えていたのよ…その時ね…ダンナの前の奥さんが…ノイローゼを理由に…」
「命を絶ってしまったのだ。」
「うん。」
「よしえは、残されたふたりのお子さんのママになるために仕方なくカレシと別れて、親の言いなりになって今のダンナさんと結婚をしたと言うわけ…だったのだ。」
「うん…そうよ。」

アタシは、ひと間隔を置いてからみかどにこう言うた。

「それからの15年間は、家庭と育児だけの毎日だったわ…ダンナのキゲンを取ることだけ…ふたりの娘のいいおかーさんでいることだけ…そんな事しか知らなかったから恋のイロハなんか忘れてしまったみたいなの…だから…クリスマスイブの夜にみかどにラブホで抱かれた時に…よしえね…忘れていた…恋のよろこびをおぼえることができたの…よしえ……知らないうちに…みかどのことが…好きになっちゃったみたい…よしえ…よしえ…」
「よしえ…」

アタシは、のみかけのウーロン茶を一口のんでからみかどにこう言うた。
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