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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第4章 なぜこのタイミングで、コンビニに来ているのか?
寺井は僕の手を引き――
「あ――!」
二人はそのまま、重なるようにベッドの上に倒れ込んだ。
僕たちのはじめての夜は、まだまだ。どこまでも、ぎこちなく続いていた。
「そ、そんなに必死に胸ばかり、揉まないでくれない」
「え、痛かった?」
「別に、そうじゃないけど。他にも触る場所、あるんじゃないの」
「じゃあ、コッチの方とか?」
「あのさぁ……今更イチイチ許可とらなくても、いいんだけど」
「わ、わかってるよ。つーか、寺井が話し出すから、こっちも応じたわけで……」
「黙らせたい時は、キスすればいいらしいよ」
「そ、それなら――」
「――ん」
「んっ……ん」
「――ん? ちょ、ちょっと」
「――なに?」
「キスに夢中になって、他がおろそかでは?」
「し、仕方ないじゃん……アッチもコッチも、同時なんて無理。慣れてないんだから」
「ええっ、そんな思い切り開き直るの?」
「今更カッコつけても、どうにもならないし」
「あはは、そうだね。じゃあ、一つ一つこなしてみようか」
顔と顔がいつでもキスができるくらい近くにある。くすくすと笑っている寺井のことが、とても可愛らしく思えていた。