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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第5章 ベッドの中でも、いつもの二人で?
はっきり言って、なにをどう舐めているのかなんて、わかるわけがない。闇に目が慣れたと言っても、その部分がどうなっているのか確かめるのは不可能。知識として、その部分のメカニズムを知り得ているわけもなかった。それでも――
レロレロ――チュ。
寺井の股の間に顔を埋めると核心部へ向かって、僕は必死に舌を這わせる。とにかく、ゆっくりと。そして、繊細かつ丁寧に。
テクニックと呼べるものなど持ち合わせていない僕は、それだけを心掛けて寺井の大事な個所へ舌での愛撫を加える。
今こうしていることを昨日までの自分に話しても、きっと信じないだろうな。そんなことをふと思い、なんだか笑いそうになった。
すると不意に柔らかなものに鼻先をくすぐられ、僕は堪える間もなく思い切りくしゃみをしてしまう。
「――っくしゅん!」
「ひゃっ! な、なんなの?」
もろに大事なところに向かってしてしまったので、寺井が驚くのも無理はなかった。
「あ、ごめん。寺井の毛が鼻に入って」
「わ、悪かったですねぇ! それにしたって、女子に向かって毛とか言うかな?」
「そ、そうだよね。でも別に、男みたいにボーボーって感じでもないし、薄くて毛質も柔らかいというか」
「女だって個人差があるし、大体そんなフォローいらないから」
またしても愛撫の途中で、妙な口論がはじまっている。まあ、くしゃみをした僕が悪いのだけど。話ついでに、気になっていたことを寺井に聞く。
「それよか、寺井……」
「なに?」
「これって……やっぱ、濡れてる?」
僕は右手の人差し指を、股の中心辺りにぴとりと当てる。両側が少しひだのようになった箇所の間には、唾液とは違うつるつるとした液体が滲み出ているようだった。