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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第7章 ヘタレな僕と、不機嫌な彼女のその後は?
◆ ◆
そんなわけで、僕と寺井はようやく恋人同士になった。イマイチ、つき合うということが、どういうものなのかわかってない気はするけど、ともかく寺井夏美は僕の彼女なのだ。
「この後、部屋行っていい? 今日出た課題の相談しよ」
「うん」
講義が終わった後に寺井に聞かれ、僕は頷く。
「山岡と加藤も来るでしょ?」
そう言って後ろに座る、二人に話を振るのだけど。
「え……でも、なあ?」
「うーん……まあ、ねえ?」
二人は顔を見合わせて、なんとも微妙な反応を示している。
その理由は、もちろんわかっていた。当然、僕と寺井に気をつかってくれているのだ。その気持ちはありがたいけど、この先ずっとそうなら寂しい気は否めない。
やっぱり、今まで通り四人で仲良く、とはいかないのだろうか?
たぶん僕と同じように感じて、寺井が二人に言った。
「変に気を回さないで。二人は共通の友達なんだし、今までと同じでいいのに」
しかし、山岡と加藤、やっぱり煮え切らない。
「そうはいっても、なあ?」
「なかなか難しいよ、ねえ?」