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戦場に響く鈴の音
第21章 円満
体制を変え、鈴を床へ寝かし脚を開かせて俺が腰を振る。
ゆっくりと…。
鈴が悦ぶ場所だけを責めるように腰を突き上げて動く。
「ああっ!来る…、来る…。」
快感の波に拐われそうになる鈴を抱き締めて口付けをすれば、もっとと言わんばかりに鈴の脚が俺の腰に巻き付く。
「鈴…、出る…。」
「来て…、いっぱい…。」
鈴が望むからと、小さな腹の中へ俺の全てを吐き出す。
「イクッ…、イクの…。あぁ…神路がいっぱい出してる。」
鈴の最後の痙攣が射精する俺の魔羅を締め付けて来て一滴残らず絞り出す。
「鈴は怖い女だ。」
裸の鈴を膝に抱えて、その肩に俺の着物を羽織らせる。
「怖くなんかないぞ。」
「俺は怖いよ。鈴を怒らせたら殺されそうだ。」
「ならば鈴を怒らせるな。」
ふふふと笑う鈴が俺の胸に顔を埋めて目を閉じる。
疲れたのだろう。
鈴の息がすぐに安らかな寝息へ変わる。
「お宜しいでしょうか?」
寝室の扉の向こう側から雪南の声がする。
いちいち人の情事に聞き耳を立てるなと言いたくなるが、そこは堪えて返事をする。
「雪南か…、入れ…。」
眠る鈴を抱えたまま、自分の腰周りだけを毛皮の掛布で覆えば、寝室の扉が開き、外側の冷気が寝室の熱気を沈める。
顔を背けたままの雪南が身体を半分だけ寝室に入れる。
「冷えるな…。」
「先程から雪が始まりました故…。」
外は雪が降り出したと頭を下げ目を伏せた雪南が微かな声で報告する。
「雪が始まったか…。」
雪が止むまで俺はこの屋敷に幽閉されると思うと気が滅入る。
「これが…、笹川の姫より届きましたので…。」
遠慮がちに俺の方へ小さな盆が寄せられる。