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ダブル不倫 〜騙し、騙され
第7章 ダイニングルーム
 ヴーン、ヴヴヴ……。
 
 ダイニングテーブルに置いた修一のスマホが唸りを上げて震えた。優子と畠山が目を見合わせる。
 
「ちょっと、失礼……。まあ、ごゆっくり……」
 
 修一はビールを喉に流し込んだ。ダイニングのドアの外に消える。どこかの部屋のドアの閉まる音がした。優子が修一の行方を目で追う。
 
「行ったわ……」
 
「忙しいんだね。ご主人……」
 
「うん、《《こっち》》でね……」
 
 と優子は小指を立てて、畠山に見せた。
 
「ふーん……。優しそうに見えるのにね」
 
 優子がテーブル越しに身を乗り出す。畠山の唇を待つ。
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