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親愛なるご主人さま
第10章 待ちわびた聖夜
 
 地下への階段を降りた先にあるアールデコ調の扉を開くと、古い城壁のような石を積み上げた重厚感ある壁に囲まれる。天井は高く、豪華なシャンデリアが煌びやかだった。右の壁側には弓の形を模した古木造りのバーカウンターがあり、反対側の壁側の奥にはグランドピアノが置かれ、メイド服の侍女の一人がモーツァルトの調べやクリスマスソングを奏で、会場に入ってくる客の耳をもてなす役を担っていた。床には毛足が深い真っ赤な絨毯が敷き詰められ、広い部屋そのものが劇場のように奥の正面に向けてゆるい傾斜がついていた。客がゆったりと座れる黒革のソファとテーブルは正面にある円形のステージに向かってどの位置からも良く見えるように一定方向に配置されていた。中央のVIP席はパーティションで仕切られたボックス席になっており、連れのパートナーや今夜買い上げた性奴隷をその場で弄ぶことも可能だ。薫をはじめ今夜のオークション用奴隷がこの会場正面の円形ステージに上げられ、スポットライトに晒され競売に掛けられるのである。
 そして”S“が会場に到着次第、菜穂子のお披露目特別ショーもこのステージ上で行われる予定だ。

 今夜のパーティー客をもてなす裏方のスタッフ役は、この屋敷に普段から時々顔を出す仁紀之をはじめとした梶篠圭吾を慕う若い調教師達の男5人と、X社が所有している侍女5人、プラス菜穂子を入れると11人である。5人の侍女というのは、今回のオークションに出品は見送られたが、X社と提携している様々な調教師に預けられている身で、いわば奴隷オークション品の予備軍であった。屋敷の車寄せに到着した大きなワゴン車から目隠しと首輪をされたまま降ろされ、細井の指示で屋敷の控室で菜穂子と同じメイド服に着替えさせられていた。侍女、予備軍とは言っても、そこはX社が調達して所有している女だけあって、どの女も若く容姿は美しい。アイドル歌手やグラビアモデルとしてデビューしてもおかしくないレベルの少女もいた。だが調教過程はまだ浅く、圭吾と玲子夫妻によってこの約半年間みっちり奴隷調教されてきた菜穂子に比べると、同じデザインのメイド服を着ていても、奴隷としての所作において及ばず、そしてなんと言っても身体から醸し出されるマゾの色香において見劣りがした。

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