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親愛なるご主人さま
第11章 千客万来
「誰ですか、ミスターXとタメ口をきくあの爺さんは?」

 遠目から見ていた仁が圭吾に小声で訊いた。

「鷹杉右京。薩摩の性豪とも言われ、もう80歳近い齢らしいが、九州の山奥で奴隷女5人を飼っているらしい。2年ぶりぐらいで来てくれたが、ミスターXと旧知の仲だったとは!・・今回のオークションでは薫を狙ってるらしいぞ」

「右京様。ご無沙汰しております。遠いところ本日はようこそ」

”X”と右京の歓談の間に玲子が割って入った。

「おおっ、玲子さん、お久しぶりじゃな。相変わらずお美しい」

「退け!じじい。儂の視界に醜いあんたが入ってくると玲子さんの美貌まで汚れるわ」

「相変わらずの減らず口の変態“X”め!」

「まあまぁ・・・お二人がこんなに親しいとは存じ上げませんでしたわ」

「若い時分にこの爺さんとつるんで随分『悪いこと』をした仲でねぇ」

「あれやこれやと懐かしいのぅ・・」

「まぁ、そうでしたの。ゆっくりと昔の『悪いこと』のお話も聞きたいですわ」

「今夜、儂は客人だからのぅ、好きにさせてもらう」

「X社主催のパーティーじゃ、じじいの勝手にはさせんぞっ」

「ふん。ところでJ先生は来ておらんのか?奴隷の改造では先生に世話になったんでお礼を言いたかったんじゃが・・」

「忙しいらしい。奴隷オペの予約で来年の夏まで予定が埋まってるとよ」

「そうか、それは残念」

「右京様。今、お飲み物をご用意させていただきます。以前と同じものでよろしいですか?」

「おおっ!好みを憶えていてくれたか。さすが玲子さんじゃ」

「今日のお目当てはなんじゃ?爺さん」

「ふふふ、お前には言うかい!」

「前回お見事に競り落としになった華道の京都清流派家元の“母娘セット”はいかがでしたか?」

「おお、あれか。“セット販売”は良い企画じゃったな。それに流石Kさんと玲子さんの調教品だけあって従順なマゾ牝母娘じゃ。昨夜も儂の太魔羅を二人で仲良く口で咥えてのう。だがオマ〇コもアナルも使い過ぎて少し飽きてきたわ。うひひひ・・、そんで今日は目新しくて、ええオモチャが出るらしいから久々に出向いたんじゃよ」

「薫ですか?ターゲットは」

「ニューハーフというのも面白いかも知れんなぁ。まあ見てから決めるとする。資金はたっぷりあるでなぁ。ヒヒヒヒ・・」


 
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