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親愛なるご主人さま
第12章 競売第一幕 真由美

真由美はさらに両足を広げ、腰を前方に突き出した。そして涙に濡れた長いまつ毛の瞼を開き、涙に濡れる顔を客席の正面に向けた。
「真由美の・・・ツルツルでいやらしい・・・オ・・オマ〇コを・・どうぞご覧くださいませ」
吉岡に教え込まれたセリフをなんとか言うことが出来た。そして閉じていた小陰唇に右手の中指と人差し指で逆V字作り添えて左右に開き、女の最奥の泉をスポットライトに晒して見せた。
襞が開いた途端に愛液が泉から溢れツゥーーと糸引くようにお立ち台に垂れた。
「少し黒いなー」
「使ってるさぁ、あの色は。バツイチ、三十路の相応だろ」
「クリトリスは小さめだな」
「あんたが買ってクリの皮を剝いて大きくしてやんなよ。フフッ」
会場のあちこちで真由美の品評会が始まっていた。それは囁くような小声ではない。遠慮ない品評が真由美の耳にも届く、屈辱に耐えきれずくずれ落ちそうになっていたが、なんとか御開帳ポーズを維持した。もし顔を覆ってお立ち台の上で蹲ったら容赦ないお仕置きが後で待っているからだった。
「おい。尻も見せろ!」
客席から大声が飛ぶ、客は楽しんでいるようにも見えるが、ややイラ立った空気も感じられた。
ステージ上の演出や奴隷の扱いは担当の調教師に委ねられているが、勿体付けすぎる演出やくどい売り込みは、客の不評を買うこともあった。いわば調教師による商品のプレゼンテーションと言っても良かった。
「お客様のご要望だ。真由美。回れ右だ!オマエの自慢のケツをお客様に見てもらえ!」
吉岡に命令されたが、真由美はガタガタと身体が震えていて動けないでいた。手を頭の後ろに組み脇の下に汗を光らせつつ、顔は捻じるように横に向けている。
「ぁぁ、いや、は、恥ずかし・・・」
激しい羞恥心がこみ上げハイヒールの踵がカクカク揺れて舞台の床を鳴らし、その場で立ちすくんで回れ右すらできない。
「おい!若造。勿体付けるな、早く見せろよ!」
客の声は吉岡にも向けられた。
「はっ!只今」
鞭で真由美を打つ前に反応したのは吉岡の方だった。慌てて床についている押しボタンを靴で踏んだ。すると静かなモーター音が鳴り、真由美が乗っている円形のお立ち台がゆっくりと時計回りに回った。
「ほおっ~」
「ムフフフ・・まあまあ、いいじゃないか。」

