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親愛なるご主人さま
第12章 競売第一幕 真由美
 しかし脳裏には強烈な残像が残り、数分後には怖いもの見たさに再び目線を真由美に向けてしまう。今度は真由美の目を見ることはできず、肢体に食い込んだ縄や愛液が滴る無毛の股間の方に無意識に吸い込まれた。

 待ち焦がれているご主人様の“S”が会場にまだ現れず、自分が置かれている危うい状況をも忘れ、真由美が仕置きに晒され身悶える姿を見つめていると、菜穂子は官能の炎にときめいてしまう。それは自分でどうにも制御できないマゾ奴隷の性だった。

 数か月前に薫やマミに対してもそうだったように、菜穂子には同類のマゾが目の前で責めや仕置きに堪えている様子を目にすると、激しく共感してしまう癖がある。
 今も思わずメイド服の上から股間をまさぐってしまうが、硬い貞操帯の壁に虚しく阻まれた。

(ぁあああ、何をしているんだろう私は!これからご主人様をお迎えするのにしっかりしなきゃ・・あああ、でも、私もあの真由美さんのように媚薬を仕込まれて縄で吊るされてみたいな・・・)

 右手で貞操帯の上から股間を擦り、尻をくねらせながら左手で自分のバストを掴み上げて指先で乳首を挟んで摘まむと、ゾクゾクとして、えもいえぬ快感が脳まで駆け上がってきた。

(ぁああ、ダメ・・イっちゃいそう・・・ィクぅ・・)

 再び真由美の顔をみると、今度は逸らさず互いに見つめ合った。真由美の方は菜穂子の凝視する目線を意識して羞恥に身をよじった。身をよじるほど汗を吸った縄が更に食い込んでいくのであった。

(うぐぅ・・ぁうぐぅぅ・・・いぐぅ・・・いぐ・・・・)

 媚薬が益々効能を発揮しているらしく、口枷からくぐもった声を発しながら、アナルがヒクヒクと蠢き、ヌルヌルに濡れそぼった花弁も開いていった。置かれた境遇が異なる初対面の2匹のマゾ牝が会場の片隅の暗いスポットが当たらない場で、視線を合わせ淫靡なマゾの悦楽を共感し合い、見つめ合ったまま官能に燃え上がり一緒に気をやってしまった。
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