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親愛なるご主人さま
第13章 競売第二幕 純子

閉じていた花弁が綻び、愛液が溢れ、スポットライトの光にキラキラしながら糸を引いて床に垂れた。マゾ牝の淫臭が周囲に漂う。
「イヒヒヒ・・なかなかええ眺めじゃのぉ・・・ヒヒ・・」
VIP席からは鷹杉右京の遠慮ないだみ声が聞こえた。
「御前。あの女を買うおつもりで?コールいきますか?」
「いいや」
取り巻きのボディガードの大男が耳元で訊くが、右京は首を横に振った。
「儂しゃ、あの菜穂子ちゃんや!・・・ん?どこに隠れよった、儂の新しいお姫様は?・・」
呟きながら左右に首を回し、ギョロギョ目を光らせて会場の内の菜穂子の姿を探し漁ったが見当たらない。
菜穂子は暗いバーカウンター内の片隅に身を潜め右京や“ミスターX”の目から身を隠しつつステージの様子を見ていた。見ながら腰をくねらせ、黒い貞操帯の下のアナルに入っているディルドの感触を楽しみながらステージの純子を自分に置き換えて見てしまうのであった。
そう言えば小学生の頃、将来スチュワーデスになりたいと、学校の作文に書いたことを何故かふと思い出した。腰の辺りから疼きはじめ、胸を登り頭に駆け上がってくる官能の淫らな震えが止まらない。今夜の菜穂子はオークションを観ること自体が調教であった。これは『K様と玲子奥様から施される仕上げの最終調教』。菜穂子はそんな認識を頭で理解するのではなく、8ヶ月間調教された身体の反応で理解していた。
「よし、1000!」
「1200だ!」
会場に目を移すと、あちらこちらから手が上がり、まだ競売タイムのスタート前にもかかわらずコールする声が掛かっていた。
純子の人気の高さが窺えた。

