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親愛なるご主人さま
第14章 値引き品の末路

(もうなるようになるがいいわ・・・このサングラスの男が一体誰なのか知らないけど・・どうせ堕ちる所まで堕ちたし・・・こんな身体になってしまって・・ぁあ)
「調教師さん。黒のアイラインあるか?細いペンタイプがいいな」
「え?化粧ならし直しましたよ」
「わかってるよ。いいから貸せ」
男は細筆のアイラインを右手に握ると左手で真由美の頭部を抑えつけてから目元と口元に直径3ミリ程のホクロを描いて顔を覗き込んだ。
「おおっ! やっぱり、そうか!フフフ、メガネだけでは分からないはずだ、プチ整形しよったな」
真由美はビクッと反応して伏せていた目を見開いた。
男がゆっくりと掛けていたサングラスを外して顔を近づけた。
「お久しぶりですなぁ。佐藤由美子先生。こんな所で再会できるとは我が目を疑いましたよ。イヒヒヒ」
「ま、まさか、あ、あなたは・・・・ふっ藤崎!教頭!」
真由美・・いや佐藤由美子にとってその男は忘れもしない顔だった。この世で一番再会したくない嫌な男でだった。過去のことがトラウマに蘇ってくる。
「あぁ、やっぱり昔のお知り合いだったんすね」
「調教師さん、この女のホント名前は佐藤由美子だよ。真由美は偽名。君がつけたのか?」
「いえいえ、ホストクラブに来た時、本人が真由美と名乗って・・飯田は当時の旦那姓でしょ」
女子大生だったころ由美子は教師になる夢をもっていた。卒業して付属高校で英語教師の職に就いた当時の教頭がこの藤崎金治だった。新任教師の指導者役で管理評価者でもある教頭という立場を利用し、由美子が着任した頃からしつこくセクハラを繰り返してきた男だ。指導と称し教頭室に呼びだして「スカート丈がちょっと短すぎないかな?男子生徒が君の噂をしているよ。誘惑しているのかい?」などと言い、いやらしい目で遠慮なく由美子の下半身を舐めるように見たりするのはまだマシな方で、由美子が乗っている満員の通学バスに偶然を装い駆け込んで乗車し、隣に身体をすり寄せて来ることが頻繁に起きた。
口では世間話や学園の教育方針などを話しながら、車中に学園の教師や生徒たちが多く、由美子が訴える大声を発しづらいのをいいことに、胸や尻を触りスカートの中にも巧みに手を入れてきた。

