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親愛なるご主人さま
第15章 アバヤの女
 「お買い上げ奴隷の引き渡し儀式についてですが・・」

 仁がフェイクであるが、奴隷の身体への焼きごて烙印とサインをするお決まりの儀式手順を説明すると、アドラーはその様な儀式は省きたいと言い、支払いはサウジ通貨のリヤルか日本円に換算した現金が良いかを訊いてきた。一刻も早く純子をわが手に抱き自国へ持ち帰りたいという欲がありありと窺えた。愛知の中部空港にサウジに帰るプライベートジェットが停めてあり、手回しよく純子の分も含め出国の手配も取れていると言う。純子はアドラーの側近の男が用意した「アバヤ」というサウジアラビア女性が着る民族衣装を着せられた。黒い布の衣装で頭のてっぺんから足先まで覆われ、肌が出ているのは僅かに両目の部分だけだ。しかし黒い民族衣装の下は全裸であることが彼らの背徳感や倒錯感をムラムラと呼び起こし興奮を覚えるのだろう。アドラー達3人は淫猥にニヤつく笑顔を浮かべ、新しい欲情の炎がメラメラと湧き上がるのが感じられた。
 側近の一人がロビーで支払いを済ませている間に純子の身体はアバヤを着たまま縄掛けされ、目隠しもされてアドラーの車に運び込まれた。

 支払いの8,000xは314万リヤルに相当し、日本円にすると約9千4百万である。しかしアドラーにしてみたら駄菓子を1個買う程度の感覚なのだろう。

 アドラーがロビーのソファで寛ぎ、玄関の車寄せまで車が回って来るのを待っていると、“X“が現れアドラーに高額買取の礼を述べ、握手を交わした。

 「気に入ったおもちゃをお買い上げいただきホッとしました。お父上(ダエイ・アドラー石油相)には内密なお買い物ですかな?」

 「いえ、父も楽しみにしているようです。“X”さん。礼を言うよ。アリガトウ」

 「帰国されたらよろしくお伝えください」

 アドラーはニヤリと微笑み車に乗り込んだ。

 慌てて駆け付けた仁が頭を深く垂れ最敬礼で見送った。数日後、仁の口座には2千8百2十万円がX社から振り込まれるはずだ。

 純子を積んだアドラーの車は屋敷を離れた。
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