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親愛なるご主人さま
第16章 沙耶香の調べ

ステージの袖横のドレッシングルームには圭吾と玲子がいた。玲子はチャイナドレスから黒革ボンテージの女王様スタイルに着替えていた。長年見慣れている圭吾でさえ玲子の女王様コスチュームスタイルには目を奪われるオーラがあった。
「玲子。菜穂子はどうしてる?」
「調教部屋に隠したわ。怖がってるのよ。ミスター“X”と右京さんのこと」
「そうか、“S”君はまだか、遅いなぁ」
本来ならここで“S“の承諾を得たら菜穂子のオナニーショーを披露させる段取りだったが、プログラムスケジュールは大幅に変更になった。
「細井さんが東京のSさんの会社のオフィスに電話を入れたら、仕事終えて退社したと・・で、こっちに向かっているんじゃないかって言ってたわ」
「そうか、じゃ、待つしかないな」
「ロビーに着いたら会場に来させず、まず私に知らせるようにスタッフに言ってあるの。菜穂子のお披露目ステージはやらなくてもいいんじゃない。早く安全に“S”さんに引渡して逃がした方がいいわ。私の勘だけどいやな予感がするの」
「お披露目もなく逃がすって?しかし・・・そうか・・玲子のいやな予感当たるからな・・・うーん、よし、わかった。そうしよう」
「次、ステージ第3幕ね」
「うん。玲子、会場の雰囲気がちょっと白けてダレてきてるから、予定変えて『サプライズ企画』を今からやろうと思う。俺が仕切るより、君がMCやって盛り上げてくれないか?」
「オーケー。いいわよ」
会場内のそれぞれの人間が、それぞれの目論見を抱き、奴隷オークションは再開した。
「会場の皆様、おまたせ致しました。それでは本日のオークション。第3幕を始めます」
ピアノの調べが止まり、一転してスピーカーから大音量のヘヴィメタルロックが鳴り響いた。客席の照明が落ち、一条のスポットライトがステージを射した。まるでロックコンサートのオープニングのようだ。
「玲子。菜穂子はどうしてる?」
「調教部屋に隠したわ。怖がってるのよ。ミスター“X”と右京さんのこと」
「そうか、“S”君はまだか、遅いなぁ」
本来ならここで“S“の承諾を得たら菜穂子のオナニーショーを披露させる段取りだったが、プログラムスケジュールは大幅に変更になった。
「細井さんが東京のSさんの会社のオフィスに電話を入れたら、仕事終えて退社したと・・で、こっちに向かっているんじゃないかって言ってたわ」
「そうか、じゃ、待つしかないな」
「ロビーに着いたら会場に来させず、まず私に知らせるようにスタッフに言ってあるの。菜穂子のお披露目ステージはやらなくてもいいんじゃない。早く安全に“S”さんに引渡して逃がした方がいいわ。私の勘だけどいやな予感がするの」
「お披露目もなく逃がすって?しかし・・・そうか・・玲子のいやな予感当たるからな・・・うーん、よし、わかった。そうしよう」
「次、ステージ第3幕ね」
「うん。玲子、会場の雰囲気がちょっと白けてダレてきてるから、予定変えて『サプライズ企画』を今からやろうと思う。俺が仕切るより、君がMCやって盛り上げてくれないか?」
「オーケー。いいわよ」
会場内のそれぞれの人間が、それぞれの目論見を抱き、奴隷オークションは再開した。
「会場の皆様、おまたせ致しました。それでは本日のオークション。第3幕を始めます」
ピアノの調べが止まり、一転してスピーカーから大音量のヘヴィメタルロックが鳴り響いた。客席の照明が落ち、一条のスポットライトがステージを射した。まるでロックコンサートのオープニングのようだ。

