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親愛なるご主人さま
第17章 転送電話

玲子が第4幕に出品される奴隷の首輪を引き登場しようとしている。
細井の前を玲子が横切った。ゲランの香水の香りが漂い、エナメルボンテージ衣装の見事な肢体に細井は視覚と臭覚を奪われ、考えていた“X”のことを瞬時に忘れ、目の前の玲子女王にすっかり魅せられていた。
トゥルルル・・・トゥルルル・・・
先ほど圭吾から戻された外線電話が1階ロビーから再度転送され、会場のバーカウンターの片隅に置かれた子機を鳴らした。
スタッフの男が取次ぎ“ミスターX”に子機を渡した。
ステージには玲子が再び登場して第4幕が始まりを告げるヘヴィロックナンバーがスピーカーから響いている中でXが子機の通話ボタンを押した。
「もしもし俺だ」
Xはタバコを咥えたまま電話の相手の話を聞いた。
「ナニ?・・・おい、もう少しデカい声で話せないか。こっちの周りの音がやかましくてな」
「ん?・・・うん・・・うん・・えっ・・おお!そうか」
「間違えなく確認したのか?」
「うん・・・うん・・・・それじゃニュースや新聞にも載るな」
「うん・・・・うん・・わかった・・・・・・痕跡は残すなよ」
「よーし!・・・うんうん・・・ウフフ・・・そうかコーヒーか、首尾よくできたわけだな」
「ん? 報酬? ああ・・わかっている・・・・・ガタガタ言うな!今どこにいるんだ?」
「甲府?・・・・・・・いずれにせよ明日だ。東京に戻っておけ、手渡す」
「おうよ。心配すな!ご苦労だったな」
“X”は受話を切るとタバコの煙をうまそうに吐き、ニヤリと微笑んだ。
細井の前を玲子が横切った。ゲランの香水の香りが漂い、エナメルボンテージ衣装の見事な肢体に細井は視覚と臭覚を奪われ、考えていた“X”のことを瞬時に忘れ、目の前の玲子女王にすっかり魅せられていた。
トゥルルル・・・トゥルルル・・・
先ほど圭吾から戻された外線電話が1階ロビーから再度転送され、会場のバーカウンターの片隅に置かれた子機を鳴らした。
スタッフの男が取次ぎ“ミスターX”に子機を渡した。
ステージには玲子が再び登場して第4幕が始まりを告げるヘヴィロックナンバーがスピーカーから響いている中でXが子機の通話ボタンを押した。
「もしもし俺だ」
Xはタバコを咥えたまま電話の相手の話を聞いた。
「ナニ?・・・おい、もう少しデカい声で話せないか。こっちの周りの音がやかましくてな」
「ん?・・・うん・・・うん・・えっ・・おお!そうか」
「間違えなく確認したのか?」
「うん・・・うん・・・・それじゃニュースや新聞にも載るな」
「うん・・・・うん・・わかった・・・・・・痕跡は残すなよ」
「よーし!・・・うんうん・・・ウフフ・・・そうかコーヒーか、首尾よくできたわけだな」
「ん? 報酬? ああ・・わかっている・・・・・ガタガタ言うな!今どこにいるんだ?」
「甲府?・・・・・・・いずれにせよ明日だ。東京に戻っておけ、手渡す」
「おうよ。心配すな!ご苦労だったな」
“X”は受話を切るとタバコの煙をうまそうに吐き、ニヤリと微笑んだ。

