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親愛なるご主人さま
第18章 美少年の買主
 シーメールや女装美少年がX社のオークションに出品されるのはめずらしいことではないが、会場がざわついているのは玲子のMCに煽られていることと、次の第5幕に出品されるのもシーメールの薫で、パンフレットや事前の情報で2品を比較して決めかねているせいかもしれない。競り落とすための自分の財布の予算と照らし合わせた戦略も考えどころだからだ。


「ネェ、パパァ、あれ買ってぇ」


 VIP席の1角から甘ったるい女の声が聞こえた。玲子にはその声の主が誰だかすぐ分かった。そもそもVIP席は鷹杉右京や先の第3幕で沙耶香を買った黒磯など国内の大金持ち、あるいは海外の名うての女体バイヤーなどいつもそうそうたるメンバーで席が埋まる。女でこの席に座れるのはセレブな年増のマダムか、常連のサディスト客が連れてきた愛人奴隷秘書ぐらいだが、20代の女でここに座りオークションに参加し得るのはその女だけだった。

 村瀬未希。その横には父親の村瀬曹仁の姿があった。

 実の父娘で二人とも生粋のサディストで拷問系のプレイが好みと知られており、親子ともプレイ内容は極めてハードで、性奴隷を痛めつけることのみに快楽を求め、買った奴隷を廃人にしてしまうほどだった。未希はデパートの玩具売り場で父親にねだる子供と同じような感覚で奴隷オークションに臨んでいるわけである。

 父親の威を借り、普段から高慢な態度の村瀬未希に玲子は嫌悪感を持っていた。

「おいおい未希ぃ~。またすぐに飽きて壊しちゃうんじゃないのかぁ?フフフ・・」

 呆れ顔で愛娘をたしなめる曹仁だが、新しい玩具の購入をねだられる父親という立場もまんざらではない様子だ。

 しかし、村瀬曹仁の狙いはこの次の第五幕に出品される薫だった。
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