この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
親愛なるご主人さま
第21章 宴のあと

右京は立ったまま引かれて歩く薫に、いつの間にか手にしていた竹鞭で尻を打ち据えた。
「申し訳けございません。お許しください。ご主人様・・・」
薫は床に臥し、絨毯の上を全裸の四つん這いで首輪を引かれた。
一歩進む度にに両乳房が重たげに揺れ、まろやかな尻がプリプリと淫猥に動き、濡れた無毛の股間が見え隠れして見物人の目を楽しませた。
その時、人垣の後ろの物陰から女の声がした。
「待ってぇ!」
大声ではないが、良く通る透明感のある声の主は菜穂子だった。
ステージの上で競りに掛けられる薫の姿を隠し部屋のモニターで見ているときから官能の高ぶりに我慢できず、部屋を抜け出し、物陰から見ていたが、首輪を引かれ連れ去られる薫の後ろ姿に我を忘れ、思わず声を発したのだった。
傍にいた客達が一斉に振り向き、右京と薫にも菜穂子の声は届いた。
「おや、儂のお姫様やないか?そんなところにおったのか」
ゆっくりと振り向いた右京は、菜穂子がその場に現れるのを予見していたかの如くニヤリと微笑を浮かべた。
薫は四つ這いで尻を掲げたまま首をひねって菜穂子を見た。
(菜穂子さま・・・)
声には出せずも、また菜穂子に会えた驚きと喜びがあり、双臀の濡れたあわひを見せながら這う姿を菜穂子に見られ、恥じらいも交えた複雑な表情で固まっていた。
5m程の距離を隔て、菜穂子と薫の視線が合った。
「薫さま!」
菜穂子は声を発した。視界の中には右京の姿もあったはずだが、今は薫しか目に映らなかった。
奴隷同士がこの屋敷内で声を掛け合い、別れを惜しむことなど絶対許さることではない。
菜穂子は前後を忘れ、薫に駆け寄ろうとした。
すると菜穂子の姿を見つけた玲子が、人垣をこじ開けるようにして現れ、菜穂子の前に飛び出し、立ちはだかった。

