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親愛なるご主人さま
第24章 野獣 対 女豹
 
 銃を突き付けられた玲子はそれでも顔色を変えず、後ずさりながらも背中は向けず“X”の内心を揺さぶるように言った。

 だが“X”は動じなかった。

 「旦那の車が出て行ったのはヘリコプターから見えたよ。そうかぁ、あれに菜穂子が乗っているんだな・・・・なぁ玲子さん、そもそもあの二人はサツに行くかなぁ?あのまま車でどこか遠くへ逃げちゃって、SMごっこしながら仲良く暮らすんじゃないかぁ?」

 (うっ・・そ、それは・・・あり得るか・・・)

 玲子は銃の引き金に掛かる“X”の指を注視しながらも内心動揺していた。

 (もしも自分が圭吾だとしたら・・あの菜穂子を連れて・・逃亡したくなるだろう・・・)

 そして一瞬、圭吾と菜穂子が激しく抱き合って求め合う官能シーンが脳裏に浮かび、銃口を向けられたピンチの中でも、玲子は激しい嫉妬心を禁じえなかった。

 “X”は玲子の動揺する表情を見逃さなかった。銃口を押し付けて一気に間をつめ、壁に向けて立たせ両手を頭上に上げさせた。右手で銃口を背中に押し付けたまま左手で玲子の乳房をシルクのブラウスの上から揉み上げた。柔らかく豊満なGカップの乳房は“X”の大きな手でも持て余すほどだ。さらに“X”は玲子の耳元に口を近づけ、フゥ~と息を吹きかけた。

 「ぁああ・・やめて・・・」

 「おやおや・・玲子女王様を倒すには拳銃より、嫉妬心を煽って、こうやって愛撫する方が効くようだね・・フフフ・・」

 ブチッ、ブチッ、ブチー!

 「あっ~!」

 “X”は左手で力任せに玲子のブラウスの襟を引っ張り上げ、胸のボタンを引きちぎった。薄紫色のレースのブラジャーに包まれた深い胸の谷間が現れ、谷間に浮かぶ汗とともにフェロモンが立ち昇る。銃を突き付けられホールドアップしたまま動けなかった。




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