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親愛なるご主人さま
第25章 川辺の雪

 「うーん、空から裸ん坊のまま落ちてきたわけじゃないんだ。目撃情報を探ろう。俺はまず、第一目撃者の男の子に会ってくる。女が昨日ここに来て倒れたとしたら、この辺の村や一番近い駅周辺の目撃情報がないかも当たってみるわ。やっしーは先に署に戻って県内の行方不明者や未解決の失踪事件と照合してくれ」

「わかりました!」

 鑑識課員達は凍った女の遺体を乗せて県警へ向かい。山田と矢島の両刑事は破間川河川敷の現場を離れた。

 


 同日午後遅く山田は管轄の小出署に戻った。

 「お疲れっす、何か掴めましたか?」

 「いや、成果なしや。ただ、第一発見者の勇人って子は、前の日の夕方4時ごろにも犬を連れて同じ河川敷を歩いたそうだ。その時は人など倒れてなかったそうだ。雪も今朝ほど積もってなかったらしい。目撃者情報もなし」

 「そうですかぁ」

 「やっしーの事件ファイル照合はどうだ?」

 「あの女の推定年齢を10代から40歳までかなり広げて県内の過去40年の失踪・行方不明者ファイルを全部洗いましたよ。年寄りの行方不明は多いのですが、若い女の行方不明未解決は意外に少なくて、たったの7件。その内2件は例の北朝鮮による拉致事件です」

 「なるほど、40年分も調べて北朝鮮を除いたら5件かぁ、それで?」

 「署長に上げました。県警本部から該当する家族に連絡し始めているそうです。検視と共に明日からその5件のご家族に見に来てもらいます。ただ仏さんがスッポンポンで所持品とか、なーんにもなしですからね~~」

 「家族や親しい人が見て、ホクロの位置や傷とか体の特徴とかで身元が割れるといいがな」

 そこへ小出署の署長の小林が部屋に入ってきた。

 「お二人さんご苦労っ!例の女の件、県警から死亡推定時間が出たぞ。今朝の4時から6時ぐらいだそうだ。一応死因は凍死だが・・・検視官によると、まだなんか謎が解けないらしい」


「謎?」


署長の説明に二人は声を揃えて反応した。








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