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親愛なるご主人さま
第26章 悪夢の女医
 
 「は、はい・・・」

 自分の苦いザーメンが喉から胃に下りていくと、身体中がカッーと熱くなった。さっきレイラに舌先で薬液を塗られた乳首や脇下などがウズウズと疼き、萎えていたペニスはまたピクンと直立して、我慢汁のカウパー腺液を垂らし、アナルの窪みに溜めてヒクヒクと震えだした。ホテルのバーで得体のしれない薬液をビールと一緒に飲まされ、反応して作られて放出した精子を再び飲まされ、身体の中で醸成された媚薬が効果を高めて循環しているのだろうか?

 ぼーっとした頭で思考を巡らせようとするが、頭から爪先まで、まるで身体全体が性器になったようで、脳は働かず、性感だけの生き物になったようだった。騎乗位で乗られ、直立した矢島のモノはレイラの女の源泉に包み込まれた。壺の中には十数匹のミミズかムカデがいて、のたくるように這いまわってペニスに絡みつくようだった。

 レイラの両手が伸びてマニュキュアの爪で乳首を摘まみ上げられた。

 「ぁあああ・・ぁああ・・ぅぅ、許して・・・」

 矢島はついに犯される女のような喘ぎ声を上げた。

 更にキュウキュウと乳首とペニスの根元と亀頭部分を同時に締め上げられながら、切れ長の目の瞳の奥から射貫くように騎乗位で見下ろされると、矢島はピンク色の雲の中で、天に昇るような快楽と、地獄の沼に落とされ、溶かされるような恐怖の狭間で上がったり下がったり彷徨ったあげく、絶頂に跳ね上がり、痙攣して再び失神した―――。


 失神したままどのくらいの時が経ったのだろうか。矢島は鋭い股間の痛みと妙な違和感に「ウッ!」という自分が発した声で目を覚ました。

 既に夜が明け、部屋の窓のカーテンの隙間に薄く朝の光が差し込んでいた。




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