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官能小説 朗読します!
第5章 人妻 玲子の白日夢  5
『人妻 玲子の白日夢 5  プラネタリウム

貴方に指定されたのは、都内某所のプラネタリウム。目印の雑誌を手に、子供たちに混じってチケット売場に並ぶ。

開場されると私は一番後ろの端の席に座る。隣の席に上着を置いて。会場が暗くなり、ドーム状の画面いっぱい人工の星空が輝き始めると、貴方がやってきて隣の席に腰掛ける。

席を取っていた上着を膝掛けのように私の上に広げる。夏の星座の解説を聞きながら、貴方の手が広げた上着の下から忍び寄ってくる。冬の星座の解説の頃には、私の身体の暗闇は、すっかり貴方の指に支配され、内側から溢れる滴が貴方の指を濡らしてしまう。

貴方はそのうち、プラスチック状の小さな丸い個体を取り出し、私に押し付け何度も上下させる。

「玲子のブラックホール。なんでも飲み込んじゃうんだな」

そう貴方は囁くと、それを私の奥深くまで沈めてしまう。

「!」

身体に埋め込まれた個体の不規則な振動の快感に耐えながら、私は満天の星空を見上げる。』



菅原から久しぶりにメールが届く。

「玲子さん。作品をいつもありがとうございます。イメージ映像で、玲子さんの手が映った動画の効果が出てますよ。結婚指輪の光る手で官能小説を広げ、朗読する人妻!見ている人は玲子さんのイメージと内容を重ねてますからね。玲子さんさえ良ければ、顔出しは無しにしても、いくらでも画像はアップできますから。ご検討ください!」

そうだ......。
菅原の勧めで、本を広げてそれを朗読する、というシチュエーションの動画を撮って送ったのだった。うっかり指輪をはめたまま。でも菅原の言うような効果を狙ってではない。そこまで気が回っていなかった。これから気をつけなくちゃ。

あの謎のメールが届いてから、念のため職場でも、自分に変な視線が向けられていないかアンテナを張っていたけれど、特に気になる動きはない。


毎晩の日課、動画サイトに寄せられた感想メールをチェックする。

あっ!また......。

「やっぱり僕の知ってる玲子さんですね。特徴のあるピンクゴールドの指輪。玲子さん、真面目そうな顔して、ド淫乱ですね。プラネタリウムでバイブ入れちゃうんですか?  海 」

誰? 誰なの??
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