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いたいけな密室〜二人の処女の調教記録〜
第14章 リツカ
これは一体どういうことなのだろう。
江藤リツカは困惑していた。
事の発端は先日。
文芸部の後輩の美奈緒が、部室に入ってくるなりリツカに駆け寄って来て興奮気味に話し始めた。
「私たち、普通にスカウト断って帰ろうとしたんですけど、先輩がちょっとエッチな小説書いてるって話をしたら、社長さんがすごく興味あったみたいで」
たまたま鞄に入っていた部誌をその社長に見せたところ、社長はリツカの小説を大絶賛し、自分の事務所の女優が出る作品の原作として売り込みたいと言い出したという。
あれを校外の人間に読ませたのか、とリツカは一瞬ぎょっとしたが...まあそれはいい。
そもそも人に読ませるつもりで書いているのだから。
社長が絶賛した、というのもわかる。
リツカは自分の文才を自分でよく理解していた。
けれど、リツカが書いているのは官能小説だ。
それを原作に使いたいって...アダルト作品にしかならないはずだが、そういうのに出るような女優も所属している事務所なのだろうか?
しかも、才能はともかく実績も何もない素人の高校生の書いた小説を使いたいだなんて、本気だろうか?
疑問を抱きつつも悪い気はせず、リツカは美奈緒から教えられた日時に「アイアンウィンド」へと向かった。