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【台本】独占欲に捕らわれて
第5章 金
男:2

晶久:「この家に、紅玲が……。ふぅ……よし」:緊張
【インターホン】
紅玲:「はーい。父さん……。グレた家政夫息子になんのよう?」:嫌味ったらしく
晶久:「紅玲、お前には本当に悪いことをした」:思い詰めたように
紅玲:「ふぅん、何が目的なわけ? また家政夫やれっていうなら……」
晶久:「違うんだ、金を貸してほしい……。2000万……いや、1000万でいい! どうか貸してくれ!」
【土下座する音】
紅玲:「何に使うつもりなわけ?」:憎悪
晶久:「会社が倒産しそうなんだ、このままじゃ社員達の給料も払えるかどうか……。頼む!」
紅玲:「そっかぁ、それは大変だね。ちょっと待ってて」
【足音】
晶久:「頼んでみるものだな……」:安堵
【足音】
紅玲:「おまたせ。はい、お金」
【100万円が入った封筒を落とす音】
晶久:「話が違うじゃないか。100万じゃ足りないんだ!」:必死
紅玲:「そんなのオレの知ったことじゃないよ。お得意の株やFXで1000万にも2000万にもすれば? 本当は1円だってやりたくないのに、100万円もあげたんだから感謝してよ。それじゃ、もう来ないでね」
【ドアと鍵を閉める音】
晶久:「待ってくれ、紅玲! 本当にすまないと思ってる! だから、だから父さんを助けてくれ!」
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