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前戯指南
第1章 足りない勇気
「なんでって……」
(あなたがとんでもない言葉を言うからだよ……)
晴臣は喉まで出かかった言葉を飲み込み、苦笑する。
「まーいいや。ていうかさ、カラオケなんてまどろっこしいところじゃなくて、ラブホ行こうよ」
「えぇ!? いや、いきなりそんなところ……!」
晴臣がオドオドしながら言うと、エルカは可笑しそうに笑う。

「君、可愛いね。そう言えば名前聞いてなかった。なんていうの?」
「えっと、晴臣です……」
「晴臣、晴臣くんね。うん、素敵な名前」
“可愛い”と言われたことを気にしながらも自己紹介をすると、エルカは歌うように彼の名前を繰り返す。

「あの……いきなりホテルは、無理です……」
「奥手だねぇー。まぁいいけど。晴臣くんの要望通り、カラオケ行こっか」
エルカは晴臣の手を掴んで歩き出す。

「ちょっと……!」
「大丈夫大丈夫。悪いようにはしないから」
戸惑う晴臣などお構い無しに、彼女はどんどん進んでいく。
(こりゃ何言っても無駄だろうな……)
諦めた晴臣は、大人しくエルカに引っ張られることにした。

カラオケ店の受付で、エルカはようやく手を離す。
「いらっしゃいませ、ご利用時間はどうなさいますか?」
「1時間で」
エルカはスマホで会員証を提示しながら言う。
「ドリンクの方ホットとアイスがございますが、どちらになさいますか?」
「晴臣くんはどうする?」
「え? あ、えっと……アイスで」
「じゃあアイスふたつね」
勢いよく振り返るエルカに驚きながらも答えると、彼女は指を2本立てて店員に言う。

「こちらグラスです。お部屋は4号室になりますね」
伝票が入ったカゴとグラスを受け取ると、エルカはドリンクバーでコーラとオレンジジュースを混ぜた。
(変なの作る人だな……)
エルカがジュースを作り終えると、晴臣は烏龍茶をグラスいっぱいに入れた。

「4号室は向こうだね」
エルカは案内板を見ると、4号室がある方角を指さして歩く。晴臣は無言で彼女について行く。
4号室は少し狭めで、煙草くさい。煙草を吸わない晴臣は、ハズレくじだと思いながらも腰かける。
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