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前戯指南
第1章 足りない勇気
エルカはカラオケ機の音量を下げ、隅に置いてある丸椅子を晴臣の向かいに持ってきて座った。
「それで、晴臣くんは彼女と上手くいってないの?」
「ストレートに聞きますね……。上手くいってないというか、俺に勇気がなくて、キス止まりなんですよ……」
晴臣は少しどもりながら言うと、ため息をついて烏龍茶の水面を揺らした。

「なるほどなるほど。彼女とえっちしたいけど、童貞だし下手だと思われたらどうしようって感じ?」
「うっ……」
図星を突かれ、晴臣は小さく唸る。
「まぁよくある話だよ。でもね、AVとかで勉強しようってなってないだけ、まだマシだから」
(これは、フォローしてるのかな……?)
どういう意図か分からない発言に、晴臣は生返事をする。

「で、彼女さんはどんな感じなの?」
「どんな感じって言われても……」
「えっちしたいって思ってそう?」
あまりにもストレートな質問に、晴臣は顔を赤くして烏龍茶を飲み干した。

「そういう感じはあったんだ?」
ニヤつくエルカに、晴臣の顔は余計に赤くなっていく。
「えっと、まぁ……。デート中に疲れたから休もうって、ホテル指さしてたりしてたんですけど……」
「自信なくてネカフェにでも行った?」
「なんで分かるんですか!?」
驚きのあまり、晴臣は立ち上がる。

「パターンだからね。そういうことなら、尚更私の出番だね」
「でも、浮気は……」
「浮気じゃなくて練習。だから練習代はもらうよ?」
エルカは手のひらを上にして、親指と人差し指で輪っかを作った。

「あの、ちなみにいくらですか……?」
「ホテル代+1万円」
(つまり、だいたい1万円5000円か……)
「セックスはもちろんのこと、キスもしないよ。本当に、前戯だけ」
「そう言われても……」
いくら勉強でも、やはり浮気ではないかと、晴臣は葛藤する。

「別に、無理にとは言わないよ。私は迷える童貞の味方だけど、強要するつもりはないから」
そう言ってエルカは、オレンジコーラを飲む。
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