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泥だらけのお姫様
第10章 【番外編】幼女な姫と優しい王子
   
         * * *

 翌日……。

「ゆう……き、優希……!」

 ゆさゆさと揺さぶられて目が覚めた。目が覚めると予想通りのことが起きた。シーツがぐっしょりと濡れている。

「どうして……あの夢、見なかったのに」

 俺は母さんの頭を撫でる。

「ごめんなさい……二人で一緒に寝てるベッドもお気に入りのパジャマも下着も濡らしちゃった。私、また、しちゃった……っく……ぐすっ……」

 少し可哀想なことをしてしまった気がする。

「ゆう、き……母さんのこと嫌いになっちゃう?」

「ならない、ならない。好きだよ。俺こそごめんね? 昨日、言い出したの俺だし、疲れさせちゃったから。もう、オムツ卒業……いっか。母さんも俺に甘えたいでしょ? お昼は大丈夫だし、夜だけだからさ、大丈夫。お出かけの時は俺も一緒にいるから」

「う……ん」

「それにベッドは防水シートひいてるから大丈夫だしさ。誰も知らない。俺と母さんだけの秘密。ねっ……?」

 ぎゅーっ……。

「ぎゅーっ、は後で。先にお風呂入って、キレイキレイしよ? その間にお片付けしとくから。美愛ちゃん」

「ゆう、き……好き」

「はいはい、俺も美愛ちゃん好きだよ」

 母さんがシャワーへと行くと、俺は母さんのおねしょで濡れたベッドの上で射精した。

 母さんが幼女になる瞬間。俺はこの瞬間がたまらなく好きだ。可愛くて愛おしい。問題を抱えたままだと、尚更、ずっと母さんは、俺だけのもの。

 美愛ちゃんは誰にも渡さない──。



fin.
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