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人妻 玲子の白日夢 「夜の遊園地」
第8章 客席の男達
用意のいい人は、バンドタオルなり、ポケットティッシュなりを手元に準備し、衣服を汚す惨事を回避しようとしている。
何の対策も取らず、ひたすらことに熱中している人に、私は喘ぎ声を作りながら近づき、ティッシュを数枚、動いていないほうの手に握らせる。
やがて。。。
うッ......! あッ......!
それぞれの終わりの瞬間を迎える。。
私は再び観客のそばに近づき、その手に握られた欲望の亡骸を素早く回収し、ビニール袋に封じ込める。
男達はそれぞれ身繕いをし、椅子に座り直す。
その背中が少しだけ丸く、身を縮めているようにも見える。
一刻も早く、ここを立ち去りたいと思っているかな......。終わりを引っ張るのはやめよう。
私はそう思いながら、何事もなかったかのように、小説の続きを読み始める。。。