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『Room 』
第10章 旅行
芝浦に連絡を取り、しばらく【Room】への参加は辞退した。

やはり渋っていたが、洋平が第一と、無理矢理納得させた。

俺は、意を決して千秋達に洋平の話をすることにした。

やつらも洋平は、実の弟の様に大切にしてくれる。

「…と言うわけなんだ。」

「そう…だったのか。」

「でも、なぜ今になって?」

「たしかに。朋の部屋で泊まった事もあったよな?」

「たぶん、気が緩んだんじゃない?恋人も出来て順風満帆な感じにホッとしたのかも…」

「でも、本人が自覚するのはまだ良いとして、意識の無いときにやった事って怖いよね。」

じっと全員の話を聞いていた洋介は、ぷっと吹き出した。

「なによ?」

千秋が睨む。

「やっぱ、お前らに話して良かったと思ってな。洋平の事をこんなに真剣に考えてくれる。」

そこで、一度言葉を切ると深々と頭を下げた。

「ありがとう。」

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