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『Room 』
第4章 焦らされたい女

「わたしの手に負えない時だけでいいんだが…」

芝浦は渋る洋平に尚も食い下がる。

洋平は悩んだが、三人だけの秘密にする事、洋平の予定に合わせる事を、約束して了承した。

―まぁ、あまり来なければいいか。

一先ず、話をまとめて帰ろうとすると奥から百合子が戻ってきた。

後始末をしていたようだ。

「あっ」

三人を見て、顔を赤らめる。

「百合子、お疲れさん。」

芝浦は、そう言うと百合子に近づきそっと耳打ちする。

ヨーヘイの事は、口止めしておかなければならない。

「いいかい?欲しくなったらわたしに連絡するんだ。間違っても彼らに会いに行ってはダメだからね。」

少し、圧を掛ける言い方で百合子に釘をさす。

「はい…」

百合子は素直に頷き、洋介達に深々と頭を下げた。

「ありがとうございました。」

洋介は、優しく微笑んで洋平を伴ってマンションを出た。

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