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『Room 』
第5章 声の出ない女
徐々に声を漏らし始めた舞に洋平は顔を上げるとキスを落とした。

「素直に心で感じてください。そしたら、ほら。」

言うと同時に洋平の指が、舞の中で縦横無尽に暴れた。

「あっあぁ…はっああ!」

AVの時より、控え目だが自然と甘美な吐息が舞の口から漏れる。

―なに、これ…

舞は戸惑っていた。
撮影で絡んだ男優は皆、洋平より上手いと思う。

だが、ここまで心から快楽を溢れさせるやり方は知らない。

気持ち良すぎて狂ってしまうんじゃないかと思う不安も、彼なら大丈夫だという安心感がある。

愛があるセックスではないのに、それ以上に満足できる優しいセックス。

こんな若い子が…

舞の中で、スッと何かが取れた気がした。

途端に快楽が倍増し、電流が脳髄を駆け抜ける。

「あぁ!はぁっあ…あぅ!」

洋平の動きに併せて、喘ぎ悶えた。

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