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降りしきる黄金の雫は
第7章 7 雨
今日一日、仕事がよく捗った。頭も冴え、造園プランを岡田先輩に提出すると、返されるどころかいいプランだと褒められた。
岡田先輩は実行よりも計画に重きを置いているので企画にエネルギーを注ぐ。企画書などは一度で通ることはほぼなく、2度3度と練り直すことが多々ある。今回の企画は一発合格だ。
「桂さんのおかげかなあ」
帰って出てきてくれたならお礼を言おうと自宅のほうの窓の外に目をやった。
「あ――」
雨が降り始めた。静かに降り始めた雨は金木犀の花を散らしてしまうかもしれない。開花して5日近いのでもう花の時期は終わりだろうが、この雨で決定的に開花時期が終わってしまうだろう。
「花が散ると、もう会えないのだろうか……」
時計を見ると4時過ぎだ。基本的に残業がなく定時に帰ることのできる会社で時間を気にしたことがなかったが、今日はとても終業時間が待ち遠しい。金木犀の様子が気になってしょうがない。仕事のキリも付いているので時間が余っている。他の仕事について考えても金木犀が気になって落ち着かないので、インターネットで金木犀について調べることにした。
岡田先輩は実行よりも計画に重きを置いているので企画にエネルギーを注ぐ。企画書などは一度で通ることはほぼなく、2度3度と練り直すことが多々ある。今回の企画は一発合格だ。
「桂さんのおかげかなあ」
帰って出てきてくれたならお礼を言おうと自宅のほうの窓の外に目をやった。
「あ――」
雨が降り始めた。静かに降り始めた雨は金木犀の花を散らしてしまうかもしれない。開花して5日近いのでもう花の時期は終わりだろうが、この雨で決定的に開花時期が終わってしまうだろう。
「花が散ると、もう会えないのだろうか……」
時計を見ると4時過ぎだ。基本的に残業がなく定時に帰ることのできる会社で時間を気にしたことがなかったが、今日はとても終業時間が待ち遠しい。金木犀の様子が気になってしょうがない。仕事のキリも付いているので時間が余っている。他の仕事について考えても金木犀が気になって落ち着かないので、インターネットで金木犀について調べることにした。