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第7章 望んでいるのは

呼吸が少し落ち着いてくると、高志先輩が私のあごを持ち上げて唇を重ねた。

甘味と酸味の混じったフルーティな優しい味が口内に広がる。
飲み込むと、また送り込まれてきた。

｢……んっ｣

｢もうちょっと飲む？｣

小さく頷くと、また口を覆われた。
唇の端から溢れ落ちたリキュールは、高志先輩が舐め取ってくれる。


｢チョコも食べる？｣

豊先輩が茶色の小さな粒を差し出す。
じっと見つめていると、豊先輩が｢あーん｣って口を開けた。
真似して開けた口に甘いチョコレートが入ってくる。

舌で受け止めると、そこに豊先輩の指も当たった。

｢舐めて｣

チョコレートと一緒に指も咥えて、チュッと音をたてて吸った。


豊先輩は指を抜き取ると、私を見つめながら舌を出して、その指をペロリと舐めた。