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ご褒美はキミ
第8章 欲しいのはキミ ①
「……ヤバイッ」

充輝先輩が胸を掴んだまま、ぎゅっと強く抱きしめてきた。

太股の辺りに硬いものが当たっている。
顔を上げると高志先輩のぎらついた瞳に捕らわれた。


「我慢出来なくなる前に、……終わろう」

「そ……うだな」

豊先輩が掠れた声で返事して、ソファを降りようとする。

「だ、だめ!」

豊先輩に触れることは出来なかったけれど、それでも止まってくれた。

「どうした?」

豊先輩が壊れ物に触れるみたいにそっと私の頬を撫でた。

「終わっちゃ……ダメ」

「な、に言って……」

高志先輩はそう言いながら、私の腰に回している手に力をこめる。


「……だって、」

双六は充輝先輩のお願い事で、叶えるって約束だから……

「最後まで、したい……です」

先輩たちは大きく息を吸い込んで固まってしまった。
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