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ご褒美はキミ
第8章 欲しいのはキミ ①
貪るような、

深い……

深いキス。


角度を変えて、充輝先輩は何度も何度も私の口の中を犯す。
二人の間から溢れでた唾液が、頬を濡らし、ソファへと落ちていく。


「いつまでやってんだよ」

豊先輩が充輝先輩の頭を掴んで剥がしにかかった。
けれど充輝先輩はしっかりと私の頭を抱え込んでいるから、豊先輩に動かされた分だけ私の頭も動いていく。

「…はぁっ……はぁ……」

お互いの舌を絡ませ合い、もっと深いキスをせがんでいた。

「充輝もサイコロ振ってこいよ」

高志先輩が呆れたふうに笑って、隣に座った。


「真帆は寝てるんだから、応えちゃダメだろ」

そう言って、充輝先輩に回した腕をゆっくりと外された。


「すぐ戻ってくるからな」

充輝先輩が名残惜しく体を離して、私の頭をくしゃりと撫でた。
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