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ご褒美はキミ
第9章 欲しいのはキミ ②
痺れて感覚を失った体を先輩たちが丁寧にマッサージしてくれる。
不意に上半身を持ち上げられて、重なった口から冷たい水が注がれた。

ゴクリと動く喉に別の口が食らいつく。

「もっと飲む?」

充輝先輩の声がして小さく頷くと、再び液体が送り込まれてきた。
上手く飲めなくて口の端から溢れていく水を貪るのは高志先輩。力の抜けた体は、豊先輩が支えてくれている。

先輩たちの温かさに不安が拭い去られていく。
震えはちっとも収まらないし酷いことをされたばかりなのに、優しさがじんわりと染みて不思議と恐怖や嫌悪感はなかった。


「く……っ」

充輝先輩の顔が近づいてきた。
また水を飲ませてくれるのだと開けた口に、熱くてぐにゃぐにゃしたものが入ってくる。
それは奥まで伸びて、舌の根元を舐められた。
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