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ご褒美はキミ
第10章 エピローグ
な、に……これ?

服の前身を掻き寄せて、幸せそうに眠る二人を見つめた。
あやふやだった記憶が、フラッシュバックのように鮮明に蘇る。


待ってまってマッテ、昨日……先輩たちと……っ!?
そんなっ……!!


あれは夢で、ありえないことだと思いたいけれど、体中にある痛みと変なアザが楽観的な考えを嘲笑う。

さぁっと血の気が引いて、全身からどっと汗が噴き出るのを感じた。

二人を起こさないようにそっとベッドの端に寄って床に足を下ろす。
立とうとした時、腰や足に力が入らなくてハデに崩れてしまった。

「きゃ……っ!」

慌てて口を押さえて、恐る恐る振り返る。


「ん……」

充輝先輩が眼を閉じたまま大きく寝返りを打ったけれど、起きた気配はなかった。
変わらず、静かに寝息を立てている。

胸を撫で下ろしていると、ゆっくりとドアが開いた。
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