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ご褒美はキミ
第10章 エピローグ
びっくりして顔を上げると、高志先輩の不安げな顔とぶつかった。
そっと伸びてきた高志先輩の手に、体がビクリと反応する。

高志先輩は傷ついた表情になって手を下ろした。

「そう…だよね。触られたくないよな……」

「そんなっ……こと」


「……ごめん。嫌だった…よな」

後ろから充輝先輩の声がした。
振り返ると、充輝先輩と豊先輩が起きていて、ベッドの上で項垂れている。


「もし……真帆が、もう俺達の顔も見たくない。二度と会いたくないって言うなら、つらいけど……そうするよ」
「近くにいると会いたくなるから、大学辞めないとな……」

高志先輩が苦しそうに吐き出した言葉に、豊先輩が続ける。


なん…で……?


先輩たちが何を言っているのか理解出来なかった。


会いたくないって……っなんで?


息を飲み込んで先輩たちを見つめた。
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