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ご褒美はキミ
第4章 絶対に従うこと
「先輩たちの中で……ってことですか?」

「んー、俺達限定じゃなくて」

そう言いながら、豊先輩はじっと私の答えを待った。
見ると、充輝先輩はわずかに前へ体を乗りだし、高志先輩は飲もうとしたビールを膝まで下ろしている。

変な緊張感が漂っていた。


真剣に答えないと……


張りつめた空気を不思議に思いながらも、姿勢を正して考えた。

家族や友達や芸能人……好きな人ならたくさんいる。
けれど、そのどの人たちも、一番好きとまでは思わない。

一番は……

「先輩たちです」

こんなにも心が惹かれるのは、先輩たちに対してだけ。
こんなにも強く傍にいたいって思うのも。

「俺達?……俺達の中の誰か、でもなく」

「はい。先輩たちが一番大好きです」

高志先輩の質問に笑顔で答えた。
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