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ご褒美はキミ
第5章 脱いでいく
「あまり離れると、脱いでるのが分からなくなるからダメ」

そ、そんな……。

歩き始めてすぐに止められてしまったから、先輩たちから二メートルも離れていない。


近すぎるよぅ……。

「……もう少し、ダメですか?」

恥ずかしくて、でもなんとか顔を上げてお願いした。

「んー、可愛く頼んでもダメッ」

充輝先輩はプイッと顔をそむけると、グラスに入ったビールを全部飲み干した。

可愛く頼んだつもりはなかったんだけど……

助けを求めて高志先輩を見ると、さっきと変わらずニコニコと微笑んでいる。

もっ…もしかして、高志先輩も酔っ払ってる!?
充輝先輩や豊先輩みたいにはっきりと態度が変わったわけじゃないから、気づかなかったけれど……でも、いろいろ…された……


助けてもらえないの?

ど…うしよう……。
こ、ここで脱ぐ……しか、ないのかな。
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