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ご褒美はキミ
第2章 お弁当の代わりに
――――真帆が作ったお弁当じゃないと意味がないみたい。


つまり、お弁当の代わりは、やっぱり料理しかないってことだよね?

「優勝したら、先輩たちの大好物をたくさん作ります」

そうしたらいつもの先輩たちに戻ってくれる?


そう期待したけれど、先輩たちは少し嬉しそうにしてくれただけだった。

「嬉しいけど、このお弁当で充分だよ?」

高志先輩が私の顔を覗き込んできた。
―――充分だって思っていないような顔で。

「でも、私が作ったお弁当じゃないとって、前に……」

「そうだけど、真帆が俺達のために頑張ってくれることが、俺達の活力になるんだ。だから、」

お弁当にほとんど口をつけていない豊先輩が言う。

「でも、がっかりした…でしょう?」

「うっ……」

豊先輩は眼を泳がせた。
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