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ご褒美はキミ
第7章 望んでいるのは
先輩たちの切なげな表情に、胸が苦しくなる。

考えるより先に、首を小さく横に振っていた。

「っめな……ぃで」

声が掠れていたから聞き取れなかったのか、先輩たちは私を見つめたまま動かない。

「もっと……し、て?」

「……して欲しいの?」

充輝先輩が肩の力を抜いて尋ねた。
高志先輩も豊先輩も、瞳を輝かせて微笑んでくれる。

「してって言われても、出来るの充輝だけだろ?
指令、なに?」

「体液採取。もうやったよ」

豊先輩に言われて、充輝先輩はプラスチックのビーカーに入った白っぽい液体を見せた。

「おおぉっ」

豊先輩がうっとりとビーカーを見つめる。

「嗅がせろっ」


な、んだろ……?


「じゃあ、次は真帆の番だ」

高志先輩がそっとサイコロを握らせてくれた。

「いっぱい、しようね?」
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